節税したけど資金繰りが厳しい！なぜ納税資金がないのか。

業況が順調にも関わらず、

納税資金がないなど、

資金繰りが厳しく、

会社に資金が貯まっていかない経営者の方が結構います。

私は元々銀行員で、

業況が順調なのに、

納税資金を貸して欲しいという企業がいくつかありましたし、

納税資金をセールスすると喜んで借りてくれるところがありました。

私は銀行員で融資することが仕事なので、

もちろんすぐに融資の手続きを進めていたんですけど、

ふと思ったんですよね。

この企業ってなんで資金がないんだろう。

売上も順調ですし、

訪問しても活気があって、

決算書も問題ない。

でも、気づいたんです。あることに。

なので、

今回は業況が順調にも関わらず、

あなたの会社がなぜ資金を借りなければならないのか、

納税資金が足りなかったりするのか、

についてお話ししていきます。

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私の担当だった先が資金繰りが厳しかった理由

率直に答えを言いますね。

私が担当していた取引先で、

業況順調にも関わらず、

資金繰りが厳しかったりする企業のほとんどは、

節税

です。

税金とは、企業が計上した利益に対して、

かかってくるもので、そして税金を支払った後のものが、

内部留保になっていきます。

そして、業況順調で、資金繰りが繁忙な会社のほとんどが、

自己資本比率が低い傾向にありました。

節税をあまりに意識するあまりに内部留保、

つまり、会社に資金が残っていなかったんです。

そして、そういった企業のほとんどが、

節税と言いつつ、代表者や代表者親族への役員報酬を上げていて、

代表者に資金がいくような体制になってました。

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その後実際にどうしたか。

まず、そもそも当時私は銀行員なので、

何もしなければ、

定例的に納税資金を申し込んでれるいいお客さんという方なので、

何もしなくていいですし、

むしろ変に資金繰りがよくなれば、

借入が減るので自分の首を絞めることになります。

それでも、やっぱり最終的にはお客さんの役に立つことが、

長期的に見れば良好な関係を築く最大の方法ですので

私は助言をしました。

私が提案したことは、

役員報酬の削減と役員借入の回収です。

そう、私の担当先は、

役員報酬が非常に多かったですが、

会社の資金繰りが厳しかったので、

役員から借入金を行なっていたんです。

つまり、役員報酬を減らして、

役員借入金をできるだけ回収をすることで、

資金繰りの改善を図ったんです。

もちろん、役員が多額の現金を持っている訳ではなかったので、

一括での返済は厳しかったですが、

徐々に回収をするようにアドバイスをしました。

そして、法人税と所得税の比率の違いを説明し、

できるだけ会社に資金を残すように助言をしました。

法人税と所得税の税率を見比べたことありますか？

見比べれば正直一目瞭然なんですけど、

どう考えたって、役員報酬を多額にとるくらいなら、

会社で税金を払ったほうがいいです。

それでも、節税を考えるのであれば、

中小企業共済、倒産防止共済、など損金となり、

かつ返ってくるもの。

かもしくは、設備投資等意味のある投資をすべきです。

と助言をした後は、

この企業は一時的に資金繰りは厳しかったですが、

しばらくしてかなり資金繰りが楽になりました。

あえなく、納税資金もなくなりましたが、

個人含めいろんなことを相談して頂ける関係性を築けたことで、

銀行にも怒られずに済みましたし、

何よりお客様に喜ばれたのは一番嬉しかったです。

苦言でも必要なことは、

きちんと言うべきだなという好事例になりました。

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最後に

今回は業況順調にも関わらず、

資金繰りが厳しい具体的な事例をご紹介しました。

こういった状態の場合、すべての企業がそうではないですが、

節税を意識しすぎているのでは？

個人に資金が残りすぎなのでは？

と考えるのは、1つのヒントになります。

これをすると一時的に資金繰りが悪化する時がありますが、

それでも長期的にみればやっておいたほうがいいことですし、

その際に資金が足りないとなっても、

この内容をきちんと相談すれば、

銀行は資金を貸してくれます。

もう一度資金繰りが厳しい理由を精査して、

対策をうつようにしてみましょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。

＞今すぐ資金繰りを改善したい！借入以外に方法はないのか。